先日、母から可愛い新品のハンドタオルをもらいました。素直に「ありがとう!」と喜んだものの、ふと気づいてしまったんです。
「お母さんのそのタオル、けっこうヨレヨレじゃない?そっちの方が交換したほうがよさそうだよ」
そう伝えると、母は笑ってこう言いました。
「確かに(笑)。これね、ポイントでもらった結構良いやつなの。でも…もう変えようかなぁ。」
よくよく話を聞いてみると、そのタオル、なんと20年モノ!大切に使っていたとはいえ、まさかそんなに長く現役だったとは…。母は「言われないと気づけないもんだねぇ」とぽつり。その物持ちの良さには感心しつつ、私はこんな疑問も浮かびました。
「どうして今まで、その“くたびれ”に気づかなかったんだろう?」
なぜ私たちは「くたびれ」に気づけないの?
母がハンドタオルを買い替えなかったのは、「まだ使えるから」。でも実際は、色あせてヨレヨレ。明らかにくたびれていました。
長く使っているモノほど、少しずつの変化に鈍感になります。毎日目にしていると、それが“当たり前の風景”になってしまうんですよね。
洋服のように人目に触れるものは変化に敏感でも、下着やタオルのような人目に触れにくいものは劣化に気づきにくい。また、「物理的に使えるかどうか」だけで判断してしまいがちです。

「くたびれサイン」と交換の目安
あなたの身の回りにも、「そろそろ手放すタイミングかも…」というアイテムがあるかもしれません。
以下に、身近なアイテムの「くたびれサイン」と買い替え目安をまとめました。
タオル
■くたびれサイン
- ゴワゴワして肌触りが悪い
- 水を吸いにくくなった
- 色あせ・くすみがある
- 洗ってもニオイが取れない
- 生地が薄くなっている・ほつれがある
■交換の目安
一般的には約1年、または洗濯30~40回程度。とはいえ、最も大切なのは使い心地。肌ざわりや吸水性に違和感が出てきたら、交換のサインです。
下着
■くたびれサイン
- 色あせ、黄ばみ
- ほつれ
- ゴムが伸びてゆるい
- フィット感がなくなった
■交換の目安
ブラジャー:着用100回(3~4枚でローテーションした場合、約1年)
ショーツ:着用約70~90回(3〜5枚でローテーションした場合、約半年〜1年)
靴下
■くたびれサイン
- 穴が開いた
- 足裏の生地が薄い
- 毛玉が多い
- ゴムが伸びてずり落ちる
- 形が崩れている
■交換の目安
ワンシーズン(3ヶ月)~1年。
素材や着用頻度により異なるため、「くたびれサイン」を頼りに判断を。
その他にも、以下のような日用品は「くたびれサイン」が出やすいアイテムです。
- スポンジ:泡立ちが悪い、黒ずみ、へたり
- 歯ブラシ:毛先が広がっている
- 寝具類:シーツや枕カバーが黄ばんだり、手触りが悪くなってきたとき
「くたびれ」に気づくための、ちょっとした工夫
“当たり前の風景”になってしまったモノのくたびれに気づくには、こんな工夫も効果的です。
- 新品と比べてみる
→ 同じアイテムの新品があれば、並べてみるだけで差がはっきり! - 家族や友人の意見を聞いてみる
→ 「この部屋着、まだいけるかな?」と聞いてみると、思わぬ気づきが。 - 「交換デー」を決めておく
→ 年始・季節の変わり目・誕生日など、定期的な見直し日を設けるのもおすすめ。
おわりに:くたびれサインに気づいたときが、暮らしを整えるチャンス
「高かったモノ=良いモノ=長く使える」。実際にそういうケースも多いと思います。でも、モノの寿命は永遠ではなく、どこかで限界がやってきます。客観的に見てみたら、色あせてヨレヨレ、毛玉だらけの状態になっているかもしれません。
くたびれたモノに気づいて、感謝して手放し、新しいモノを迎える。たったそれだけのことなのに、気持ちがスッと軽くなるから不思議です。
母の20年モノのタオルから始まった今回の気づき。この記事が、あなたの身の回りを見直すきっかけになったら嬉しいです。もしかしたら、長年がんばってくれて「そろそろ休ませて〜」と思っているアイテムが、すぐ近くにあるかもしれません。小さな“手放し”から、心地よい暮らしを整えていきましょう