先日、友人の家の片付けを手伝う機会がありました。ハンガーラックやチェストの引き出しから次々と出てくる不要な洋服。気づけば、大きなゴミ袋8袋分にもなっていて、友人も思わず「え…こんなに?」と驚いていました。
でも実は、これは誰にでも起こりうること。自然なことなんです。
どうして不要なモノは家に居座り続けるの?
整理収納について学び始めると、すぐに出てくる面白い言葉があります。それが「スマイルマーク
」。これは、「過去1年以上使っていない、そして今後1年以上使う予定のないモノ」、つまり家の中にある不必要なモノのことを指します。
なぜ「スマイルマーク」と呼ぶのか?それはまるで、「まだ必要だよ〜」「捨てないで~」とニコニコしながら居座っているように見えるから。
不要になったら「もういらないよ!」と怒った顔をしてくれたら分かりやすいのですが(笑)。モノはそう簡単にはサインを出してくれません。実際はもう出番のないモノなのに、「いつか使うかも」という私たちの迷いにつけ込んで、そこに居続けるのです。

見えなくなると、モノは増える
モノがなかなか手放せない理由は、「スマイルマーク」のように感情に訴えかけてくるからだけではありません。実は、モノの“見えなさ”も、大きな落とし穴なのです。
タンスやクローゼット、棚の奥…。あまり見えない収納場所にモノを詰め込んでしまうと、普段の生活でその存在を意識しなくなります。すると「同じモノをまた買ってしまう」「いつのまにか増えていた」といったことが起きるんです。友人の家でも、まさにこの「見えない化」が起きていました。
今日から始める、片付けの4ステップ
そんな不要品たちと向き合うには、以下の4ステップで進めてみましょう。
ステップ①:「なぜ片付けたいのか」を明確にする
これは片付けの出発点にして、最も大切な部分。片付けの先にある「理想の暮らし」や「解決したい悩み」を具体的に考えてみましょう。
私の友人の場合は、「片付けても片付けても、子どもがすぐに散らかしてしまいイライラする!モノが多すぎるのが原因だと分かったから!」という理由でした。
すごくストレートで、でも心から湧き出るリアルな目的ですよね。こういったリアルな目的は、片付けを進める強い原動力になります。
ステップ②:「スマイルマーク」を探す
次は家の中をチェック。「1年以上使ってないモノ」を見つけていきます。
そのとき大切なのは、“ニコニコ笑っているように見えるけど本当は必要ないモノ”を、冷静に見極めること。本当に今後使う具体的な予定があるのか、客観的に判断してみましょう。
ステップ③:不要なモノを手放す
不要品は、捨てる・売る・譲る・寄付するなど、自分に合った方法で手放していきましょう。
ただし、メルカリなどのフリマアプリはおすすめしないケースも。なぜなら、「出品作業に手間がかかり、売れるまで家の中にモノが居座り続けてしまうから」です。たった数百円の利益のために時間や労力を費やし、結果的に片付けが進まない…という状況になってしまうことがあります。
私のメルカリ出品をやめた理由については、こちらの記事で詳しく書いています。

もちろん、高価なものや、手間をかけても売りたい!と思えるものだけを厳選して出品するのは良い方法だと思います。面倒な方は近くのリサイクルショップに売るのもアリです。
それ以外のモノは、潔く手放すのが、片付けをスムーズに進めるコツだと感じています。
ちなみに、友人宅にあった使わなくなったオムツ。保育園に寄付できる場合があるそうですよ!
ステップ④:モノの「定位置」を決める
不要なモノを手放したら、残った必要なモノたちが心地よく収まる「定位置」を決めていきます。
置き場所が決まっていれば、「戻す場所がわからない」といった混乱がなくなり、片付けた状態をキープしやすくなります。
おわりに:完璧じゃなくていい、まず一歩から
片付けは「特別なイベント」ではなく、「暮らしの中に取り入れる習慣」です。完璧を目指す必要はありません。目的を持って、できる範囲から少しずつ。そして、ときには誰かと一緒に。不要品たちと向き合うことで、心も空間もスッキリしていく感覚を、ぜひ感じてみてください